DIARY

ジョー・ペリー、ジェフ・ベックへ罪滅ぼしにペダルをプレゼント




エアロスミスのギタリスト、ジョー・ペリーは、2009年にジェフ・ベックがロックの殿堂入りした際、彼にペダルをプレゼントしたそうだ。
それはお祝いというより罪滅ぼしだったという。


ペリーは『Total Guitar』のインタビューで、その経緯について、こう語った。
「エアロスミスが軌道に乗り始めるってときだった。俺らのマネージャーはボストンのビッグ・プロモーターの一人だったから、俺ら、ジェフ・ベックの公演のチケットとバックステージ・パスを手に入れることができた。俺らのロード・マネージャーは素晴らしい奴だったが、ちょっと異なる世界観を持っていた。そのとき、バックステージで俺がジェフと話をすることはなかったけど、彼はオレンジのColorsound(ペダル)を使っているところだった。家に戻る車の中で、ロード・マネージャーがジャケットの中からそのColorsoundを取り出したんだ。“彼、6つも持ってたからね。君らのために1つ取ってきたよ!”って」
 

「俺は本当にムカついた。“ダメだ、俺ら、そんなことしない! 俺らのやり方じゃない”って言ったんだ。でも、当時の俺らはまだその日暮らしで、あの時代は機材を海の向こうへ送るってのは一大事だった」「俺は3週間くらい、それを持ってた。その後、盗まれたんだ。実のところ、ほっとしたよ。ずっと申し訳なく思ってた」

それから数十年後、罪滅ぼしをする機会が巡ってきたという。「俺とブラッド(・ウィットフォード)は、Klon Centaurペダルを早々に手に入れた。俺ら、それぞれ3、4個持ってたんだ。素晴らしいものだったよ」「俺は(ロックの殿堂の式典に)、オリジナルの1つを持って行ったんだ。サウンドチェックの後、ジェフにあの話をして、“ここでカルマを修正しておきたい。だから、これをあなたに取っておいてほしい”って言ったんだ。彼はかなり驚いたと思うよ。俺は、彼にあげることができてハッピーだった」
 

ジョー・ペリーは、先月、ジェフ・ベックが亡くなった際、「ジェフ・ベックはギター界のサルバドール・ダリだった」「彼が亡くなり、世界は寂しい場所になってしまった」と追悼の言葉を寄せていた。